九十九屋さんたの妖怪古今録
前回は八岐大蛇の話をしましたが、神話では勿論、あくまで敵役。
主役は素戔嗚尊(スサノオノミコト)となっております。
しかし素戔嗚尊、八岐大蛇の話を聞いたときは流浪の身でした。その理由は、彼の行いにあります。
彼は、三貴神と呼ばれ、昼を支配する天照大神(アマテラスオオミカミ)、夜を支配する月読尊(ツクヨミノミコト)と共に、海原を納める神でした。しかし、役目を放棄し、亡くなった母である伊邪那美を恋しがって根の国(死者の国)にいこうとしました。姉の天照はそれを怒り、素戔嗚尊を高天原(神様の国)から追放します。
姉の言うことに従って素戔嗚尊は国を去るとき、その前に姉に挨拶に訪れますが、姉の天照は武装をして待っていました。
自分に悪意がないのを示すために、素戔嗚尊が誓約(うけい)を行い、そこで身の潔白を示しますが、その中で、食物の女神大気都比売神(オオゲツヒメノカミ)や、天照の配下の者を驚かして殺してしまいました。
その後天照は天の岩戸に隠れてしまいます。
この天の岩戸。宮崎の高千穂にありまして、見ることもできます。しかし、恐らくこれは日蝕を象徴しているのではないかと思われます。
一面急に夜のようになるのは、もし戻らなかったと考えるとかなり恐ろしいことですよね。
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