編集部のつぶやき(千葉・船橋・市川・習志野・鎌ケ谷)
船橋でセブンイレブンを4店舗経営するホエルグループが就労継続支援A型事業所「結ぶ」を開設
左から「ホエル」代表取締役 鯨井祐介さん、店舗マネージャー、「結ぶ」代表 大舘拓司さん
船橋駅南口店など市内でセブンイレブン4店舗を経営する「ホエル」グループが、就労継続支援A型事業所「結ぶ」を開設しました。
就労継続支援A型事業とは、障がいや難病が理由で一般企業への就職が困難な方を支援する福祉サービス。
利用者はサポートのある企業と雇用契約を結び、給与をもらって働くことができます。
慢性的な人手不足で悩むコンビニ業界と、働きたい利用者の想いをマッチングさせたのが「結ぶ」です。
利用者が安心して働けるようノウハウを整備し、就労支援に取り組む様子を取材してきました!
レジのほか、品出し、陳列棚の商品整理、店舗内外やお手洗いなどの清掃、商品のPOP作りなど、コンビニ業務は多岐に渡ります。
それらの業務を細分化。利用者ができる仕事を割り振り、利用者2名に指導員1名のグループで進めます。
お昼などの店舗が混みあう時間帯には、従業員はレジ業務が優先になり、ほかの業務は後回しになりがちだったそう。
しかし利用者が品出しや棚の整理を行うことで、商品の見やすさや手に取りやすさが保たれ、買い物がしやすい環境を提供。売り上げアップにもつながっています。
従業員も利用者も働きやすく、離職率が低く抑えられているのも特長です。
膨大な業務を細分化して割り振っています。
POPや値段シールの作成などのデスクワークは、お店ではなく事業所内で行うこともできます。
利用者の体調や様子でその日にできることを見極め、配慮することが大切なのだそう。
業務を細分化したことで、それが可能になりました。
購買意欲をそそるPOPは利用者が作成
季節感のあるPOPも!
レジが忙しい時間帯にも品出しが可能になり、顧客満足度もアップ!
ほかにも「ホエル」グループの取り組みに「ななしょくプロジェクト」があります。
こちらは、介護事業所のレクリエーションの一環で、要介護の認定を受けている利用者が有償ボランティアとして地域のコンビニなどで働くプロジェクト。
「結ぶ」の事業や「ななしょくプロジェクト」について、大舘さんは「ハンディキャップを個性ととらえて多様性を受け入れ、働きたい気持ちがあれば誰でも働けることを発信していきたい」と言います。
「就労継続支援A型を選ぶ人はたったの2%。就労が難しいだろうとB型(雇用契約ではなく就労訓練)に行ってしまう」と話す鯨井さん。
それだけ労働が埋もれ、自立の機会が失われています。
「最低賃金が適用されるA型事業所が増えれば、さらに利用者の自立を支援できます。コンビニ業界はもちろん、細分化の可能性がある一次産業へもアプローチしたい。この取り組みを全国に広めようと、動き始めています」と今後の展望を語ってくださいました。
社会全体が多様性を認め、優しくなることで、いろいろな方が働くことが当たり前の日常になればいいなと感じました。
「コンビニ業務は、障がいがあってもできることはたくさんあります。興味がある方はぜひ見学に来てください」とのことでした。
株式会社ホエル
(本社・セブンイレブン夏見1丁目店)
就労継続支援A型事業所 結ぶ
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。